個人衛生
個人衛生とは、公衆衛生で個人を対象にする衛生だ。組職化された社会的努力を通じて疾病を予防して生命を延ばして,また心身の能率を向上する技術と科学などに対する定義は,時代によってまた国にしたがって少しずつ違う。その発達の歴史を見れば産業革命による社会生活の変革が公衆衛生の大切さを認識させたと言える。
多数人が共同生活を営むところで生ずる廃棄物の処分,上・下水道設置,伝染病予防などの目的に1848年イギリスで公衆衛生法が制定されたが,それは都市人口の急激な増加と移動で伝染病が流布したからだった。そのため,20世紀初までは伝染病の予防に主力を置くことが公衆衛生に対する概念だった。だから,主に法律や規則による衛生取り締まりが公衆衛生の主眼点になって来た。
しかし,公衆衛生がそのような方法だけでは充分でないということが現われるによって,今は個人的な指導を中心にする衛生教育に大きい比重を置くようになったが,これを個人衛生だと言う。特に現代国家は皆福祉国家を志向する位,公衆衛生という言葉も社会福祉という側面で解釈されて行く傾向が明らかであり,それは社会を構成する各個人の健康を国家・社会が面倒を見なければならないという概念につながって行く。
健康の定義
1946年に発足した世界保健機構(WHO)は「すべての国民の健康は、平和と安全を達成する基礎であり、個人と国家の完全な協力に依拠する。」と言ったし,その憲章で「健康とは、身体的、精神的ならびに社会的に完全に良好な状態にあることであり、単に病気や虚弱でないことにとどまるものではない。到達しうる最高度の健康を享受することは、人種・宗教・政治的信念・経済的ないし社会的地位のいかんにかかわらず、すべての人類の基本的権利の1つである。」と定義した。